デラロサ自習室

必要なのは答えではなく、「なぜ?」という探究心だ

音声・音韻論・IPAと日本語

音声 発声方法の違い l, r
音韻 音の違いが意味の違い (日本語ではl, rで意味の違いはない)
音素 音韻の最小単位で一つの音を表しているように感じる抽象的な音のまとまり
    ん、サ行、ハ行

音節 母音を中心とした音のまとまり V, CV, CVC
   特殊拍は、前の拍と一緒になり、2拍で1音節になる(特殊音節)

    がっ/こう あん/しん さっ/かー とう/きょう
    お/とう/さん お/かあ/さん にい/さん ねえ/さん い/もう/と くう/き こう/しん

   閉音節 子音で終わる音節。日本語では、促音・撥音 (はつおん) 
   開音節 母音で終わる音節。日本語の音節のほとんど

 

東京外国語大学謹製だ。必見!

IPA 国際音声字母(記号) (tufs.ac.jp)

 

 

調音

肺からの呼気→気管→声帯→口腔/鼻腔を通る

 

母音 口腔内で気流が妨げらない有声音(母音の無声化する場合もある)
子音 舌、歯、唇、声門で完全もしくは部分的に閉鎖、
   調音点は、両唇、歯茎、歯茎硬口腔、硬口腔、軟口蓋、声門の6つ
   調音法は、摩擦、破擦、摩擦、鼻音、はじき、接近の6つ
   有声音と無声音

 

日本語の音素(5母音+16子音+3特殊音素=24音素)

母音5つ
 あいうえお
 /a/ /i/ /u/ /e/ /o/

子音(ただし13~16種でゆれがある)
 かがか゜さしざただしなはぱば まやらわ
 /k/  /g/ /ŋ/  /s/ /c/    /z/  /t/   /d/  /n/  /h/  /p/ /b/  /m/  /j/  /r/  /w/
特殊音素
 ん(撥音) っ(促音) ー(長音)

 /N/  /Q/ /R/

 

連母音(日本語は二重母音ではない)
 あい あう あえ あお おい おう うえ いえ

 

半母音
 や いあ   ゆ いう  よ いお

 

条件異音(音声学上は違う音)後続の音で変化する

ん m, ŋ, n 

サ行 s, ɕ

は行 h, ɸ, ç

 

自由異音 発生条件が決まっておらずランダムに発生

ふぶき b, β

わたし w, ɰ

 

んの発音は5つ+鼻母音
N (有声口蓋垂鼻音) ほん、かん、びん
m ぱ、ば、まが続く時 かんぱい、こんぶ、とんぼ
n た、だ、な、らが続く時 かんたん、かんどう、かんなづき
ɲ に、ち、じ、が続く時 きんにく、こんにゃく、でんち、かんじ、ほんにん
ŋ か、がが続く時 かんかく、しんごう
鼻母音 母音、半母音、摩擦音が続く時 けんあく、ほんい、かんおけ、けんえき

 

鼻母音 鼻に抜ける母音(鼻腔、口腔両方を使う)
ã、ĩ、、u、ẽ、o チルダー(鼻音化の意味)がつく

 

 

変音現象

母音の無声化(東京方言に多い)
い、うの音が
・無声子音(かさたぱは)に挟まれた あした。~ました。すき。
・文末にくる    ~ます。~です。
・(例外)無声子音に挟まれていないときも しま。 変化しつつある傾向
あ、え、おの音が
・(例外)語頭、語末で こころ、さかな

 

連濁の原則

・和語が続くと連濁する はなごえ、はなび

・漢語、外来語は連濁しにくい 忘年会、粘着テープ (例外:あまがっぱ)
・並列(同格)構造では連濁しない すききらい、のみくい、かふそく(過不足)
・続く語に濁音があると連濁しない(ライマンの法則) はるかぜ、あいかぎ

 

音便化
 イ音便 書いて、聞いて
 ウ音便 行とう、ありがとう
 撥音便 飲んで、遊んで
 促音便 買って、入って

促音化 せんたっき すいぞっかん

促音挿入 やっぱり のみっぷり おもいっきり

連声 反応 因縁 
連濁 (後項の語頭音が濁音化)花火 本棚 長靴 
転音(前項末尾の母音が転化) 雨傘 酒屋 木陰
音韻添加 はるさめ(春雨) まんなか

半濁音化 ぜっぴん えんぴつ しんぱん いっぽう せっぱん

音韻融合 わこうど(若人) なこうど(仲人) かりゅうど(狩人)

音韻脱落 はだし かわら(河原)
音位転換 ふいんき

 

拗音の直音化(しゅ、じゅ) 
しゅじゅつ しゅじつ しじつ
はつしゅつじょう → はつしつじょう
げーじゅつ → けーじつ

 

縮約/転訛

~では→~じゃ
~ては→~ちゃ

~てしまう→~ちゃう
~なければ→ ~なきゃ
~ている→~てる
~ておく→~とく
わからない→わかんない
~ければ→~けりゃ
~のです→~んです
~のところ→~んとこ
~ものだ→~もんだ

長母音の短母音化

ほんとう → ほんと
せんせい → せんせ
にょうぼう → にょうぼ

 

 

 

オノマトペ
 擬声語 わんわん
 擬音語 ざあざあ
 擬態語 きらきら
 擬容語 うろうろ
 擬情語 いらいら

 

プロソディー(韻律)連続した音声の高さ、強さ、長さ、速さの変化

アクセント・プロミネンス・イントネーション・リズム・ポーズ

 

母音

子音 声帯振動の有無、調音点、聴音法

 

拍 直音、拗音

特殊拍 撥音、促音、長音

特殊泊の誤用 レポト(レポート) 長音の脱落

       勉強しますがあ 長音の添加

       ますぐ(まっすぐ) 促音の脱落

       とうちゃっく 促音の添加

       ちゃと(ちゃんと) 撥音の脱落

       くんき(くうき) 長音と撥音の混同

       うんどん(うんどう)長音と撥音の混同

       きょっみ(きょうみ)長音と促音の混同

       えんぴつ(えっぴつ)撥音と促音の混同

 

 

日本語は高低アクセント

雨 あめ 高低 飴 あめ 低高 (アクセントの弁別機能)

標準語のアクセントのルール

・一拍目と二拍目は異なる高さ

・一度下がったアクセントは再上昇しない

 

さくら 低高高 (アクセントの核なし)

にほん 低

かんこく 低低低

 

複合語では元の核の位置が受け継がれるとは限らない

にほんご 低高高高

がっこう 低高高高

にほんごがっこう 低高高高低低低

 

 

 

アクセント

平板型 さくらが にほんごが(一拍目のみ低)
尾高型 やが いもうとが (単語の最後にアクセントの核)
頭高型 こが じさんが みかんが
中高型 みずうみ おかし おあさん あがとう

平板化 かれしが としょかん トレーナー

 

n拍語にはn+1種類のアクセント型がある(+1は核がない)

1拍名詞は単独ではアクセントの区別がつかないが、助詞を付けた場合、
「とが」(戸が)のように助詞が高いか名詞と同じ高さで
「めが」(目が)のように助詞が低くなる2種類ある

 

アクセントの特徴

動詞・形容詞は名詞にくらべて型の数が少ない

 平板型か 欠ける ●○○ 並べる ●○○○

 後ろから2拍目がアクセントの核になる かける ●○● 隠れる ●○○●

 


後部要素が動詞や形容詞の複合動詞、後部要素が漢語二字の複合動詞などは、原則として前部要素のアクセント型に関係なく、後部要素によってアクセントが決まる

 

 

プロソディー(韻律)連続した音声の高さ、強さ、長さ、速さの変化

アクセント・プロミネンス・イントネーション・リズム・ポーズ

アクセント、日本語は高低アクセント
プロミネンス、文の中のある単語や節が部分的に際立つ
イントネーション、句、文末の声の高低。
    文末の上昇 質問
    文末の下降 断定
    句末の上昇 自問 (財布を持ってきたかな?と思いました)
リズム、2拍ずつが心地よい。ケータイ。国連。がいため
ポーズ、意味理解、強調のために意味の切れ目に入れる間(ま)

 

 

アクセント 拍の高低

プロミネンス 文中の一定の単語や説の際立て

イントネーション 句末、文末の声の高低の調子

  どうですか?↗(質問・疑問)

  面白いです↘(断定・断言)

  試験は↗よく出来ました(自問)

リズム

 2拍ずつが心地よい。ケータイ。国連。がいため

 

 

ガ行音
①語中・語尾は原則鼻音化する
②格助詞・接続助詞は必ず鼻音化する
③連濁は鼻音化する

 

 

 

IPAと日本語音素(試験に出てたやつ)

Source : https://www.ipachart.com/

 

 

 

英語の音素にだけど有益だ

Tutoring Resources | Don Potter.net Wide Interest Website | Don Potter

Blend_Phonics_Facial (donpotter.net) PDF資料直リン

 

 

分かりにくい口腔断面図まとめ

 

 

両唇鼻音[m] さんま、えんぴつ、がんばる
歯茎鼻音[n] インターネット、もんだい、ぶんつう、かんざし、みんな、れんらく
歯茎硬口蓋鼻音[ɲ] かんじ、そんちょう、こんにちは、てんにゅう
軟口蓋鼻音[ŋ] てんき、おんがく、りんご
口蓋垂鼻音[N] 後続音なし らいねん、ありません、よん、ほん、ペン、
鼻母音化した撥音[v~] 
 母音、けんあく、ほんい、さんう、けんえき、かんおけ、
 接近音、こんや、げんゆ、こんよく、でんわ、 
 摩擦音 かんそ、おんし、じんけんひ、ぜんはん

 

 

 

 

 

口腔断面図の引用元 (この動画シリーズは非常に丁寧に日本語音声を解説している)